こんばんは。
お風呂にも入り、今は物がどうしたら売れるかを研究しています。(形の有無関係なく)
営業職など顧客に直接対応する職種のみなさんは、自分たちで「ロールプレイング」をされる機会が多いと思います。ある設定のもとで、誰かが顧客役を、誰かが営業などそれに対応する役をやって、その対応者が行った言動についてみんなで評価・フィードバックして改善・レベルアップを図っていこうというもので、上手にやれば高い効果が期待できる研修です。
ロールプレイングの効用には、次のようなことがあります。
- 上司が部下の実際の姿(普段、顧客にどのように接しているか)を推測することができる
- 間違って覚えたり、誤ったやり方をしたりしていることを明らかにできる(結果としてですが)
- 互いに良い点をまねたり、良くない点を反面教師としたりすることができる(学習することができます)
- さまざまなケースを疑似体験することにより、経験不足を補うことができる(本人の感度が大事です)
これらは、座学や本では得られないロールプレイングならではの効用だと考えています。
研修が好きではない会社からは、「ロープレをやったからって、そんなに売れるようになるの?」という声も聞きますが、「部下がどんな営業をしているか不安」「いいところを互いに共有したい」「場数を踏ませたい」と思うなら、上述のようにロープレは非常に効果的です。上手にこれを繰り返せば、「成約率を数パーセントずつ向上させる」ことも可能だと思います。当社も「急にものすごく売れるようになるかどうか」を求めるものですが、そんな方法はありませんし、数パーセントといっても、売り上げや集客コストに与える影響を冷静に計算すれば大きいのです。
「ロールプレイングをやっているが、効果が全く実感できない」という捉え方もありますが、こういうケースはたいてい、ロールプレイングが“商品知識の有無を確かめる”ことを目的としたテストのようなものになってしまっています。「間違ったことを言っていないか」「顧客の質問によどみなく、正確に答えているか」をチェックすることが目的になっているので、ペーパーテストをやっているのと大差ないわけです。当然、こういうロールプレイングでは前述の効用を得ることはできません。
ロールプレイング研修を効果的なものにするポイントは、以下の5つと考えています。
Contents
1.見る(評価する)観点をシートにする。
ロールプレイで何を見るかを3~5つ程度決めて、それをシートにします。顧客役と営業役以外の人は、それを手元においてメモをとりながら観察します。好感度や熱意、分かりやすさなど何でも構いません。この観点を変えれば、また異なった目的を持ったロールプレイ研修が実施できますし、多様な観点からレベルアップを図ることができます。
2.リアリティーのある設定作り
「このような背景とニーズを持った顧客がやって来る」「何回目の接触である」「今回の営業の目的はこれである」といったシチュエーションを具体的に設定します。そして、それを観察者も含めてみんなで共有して開始することが大切です。
3.ロールプレイヤー(顧客役)の役作りと演技力
営業役(対応する側の役)がそのロールプレイに心から入り込み、その結果、本当の姿や実力が露出するかどうかは、ロールプレイヤーがどれくらい上手に顧客を演じるかにかかっています。経験豊富な方がその引き出しを使って、顧客役を演じるのが良いと思います。
4.本気
ロールプレイは、現実ではありませんし、みんなが見ていますから何となく恥ずかしい気がするものです。演者同士が遠慮しあって、実際にはありえないような適当なやりとりで進めてしまうのもありがちな光景ですが、目的に照らせばそうなれば意味がありませんので、主催者はすぐに中断させて最初からやり直させるくらいのことが求められます。
5.率直で、忌憚(きたん)のないフィードバック
定めた評価する観点に基づいて、メモしたことをもとに営業役(対応者)にしっかりとフィードバックを行います。気付いたこと、感じたことを細かなことでも本人に伝えます。もちろん、改善点だけでなく良かった点、見習いたい点も伝えることが大切です。
いかがでしょうか?
私なりに考えたロールプレイングの手法を記事にさせていただきました。
ぜひ、参考にいていただければと思います。